この記事では、企業ホームページや自社サービス/製品サイトの制作で特におすすめしたい海外製の有料WordPressテーマをご紹介します。
最近は国産のWordPressテーマもかなり充実した機能のものがたくさん増えてきました。数年前と比べたら機能・デザインともにかなりクオリティの高いものがあります。
が、私が(ブログではなく)ウェブサイト用にWordPressテーマを選ぶときは、かならず海外製のテーマから選びます。その理由は以下のとおりです。
- Elementorとの相性をしっかり考えて設計されたテーマが見つかる
- 国産に比べて価格が手ごろ
- 仕上がりが格好いい
- カスタマイズの自由度が高い
- バグフィックス、更新頻度が高い
以下でこの5点について簡単にご説明したいと思います。
前置きはいいからおすすめテーマをざっと見たいという方はこちら↓
海外製の有料WordPressテーマを選ぶ5つの理由
1.Elementorとの相性

個人的には、海外製のテーマをいつも選んでいる一番の理由がこれです。
Elementor*とは、WordPressのプラグインの一つで、ノーコード、ドラッグアンドドロップでウェブページを自在に組み立てられるページビルダーです。
WordPress5.0以降から搭載されているブロックエディタGutenbergも、使い勝手もそこそこ改善されてきてはいるものの、Elementorのほうが作業効率は桁違いです。
ほかにもよく知られたページビルダーにはVisual Composer、Diviなどいくつもありますが、Elementorでのサイト制作の効率とメンテナンスのしやすさを一度味占めてしまうと、ほかのビルダーやビルダーなしでの構築はかなり億劫になります。。
残念ながら、現状、国産のWordPressテーマでElementerに対応しているテーマはまだ見つかっていません。(もちろん国産テーマにElementorを入れても制作自体はできますが、海外産のテーマのようにテーマオリジナルのElementorウィジェットやデザイン済みのブロックのテンプレートなどもありません)
*Elementorには無料版とPro版がありますが、基本、無料版の利用で全然問題ないです。
2.国産に比べて価格がお手頃

これはどういう使い方をするかによっても違いますが、1ライセンス1サイトにしか使えないスプリットライセンスの場合で比べると、海外産のほうが圧倒的に高品質で低価格です。
いつも利用しているThemeforestでは、WordPressテーマは39~69ドルが標準的な価格帯。急激な円安が進んでいる2022年8月現在でも、5,000~10,000円くらいです。Black FridayやCyber Mondayなどのセール時期なら、人気のテーマが半額で買えたりもします。
一方、国産のテーマは1万5千円~が標準的です。海外製の価格とクオリティに慣れてしまうと割高に感じてしまいます。
*ただし、1度購入すれば何サイトにでも使えるGPLライセンスの国産テーマなら、いくつもサイトを制作する個人や企業の方にはお得です。
3.仕上がりが格好いい

海外製のテーマは、テーマの中に数十から数百のテンプレートがあり、その中から業種やデザインの方向性が合うものをインストールして使えます。あとはテンプレートのカラーやフォント、使う画像素材などで、雰囲気をカスタマイズしていけます。
よく、海外のテーマは日本語を使うとダサくなるとか、日本人のテイストに合わないといわれることがありますが、経験上そんなことはないと思います。海外のテーマでも日本人の感覚を持った人が(=日本人が)選んで使えば、オリジナリティがあってカッコいいサイトができあがります。
4.カスタマイズの自由度が高い

テーマ独自の設定でいろんなことができるのも魅力です。使うテーマによって違いますが、例えば、ヘッダーやフッターの様々なレイアウトだったり、メガメニュー、タイトルエリアの設定、背景の明暗によって切り替えられるロゴなどは、たいていのテーマの設定に含まれていると思います。ただ、国産のテーマもかなりこういうカスタマイズ性に関しては力を入れてきていると思います。
カスタマイズ性に関してはテーマそのものよりElementorの話になってしまうのですが、Elementorだと、とにかく細かい表示の調整が簡単にできます。フォントや余白の調整、アニメーションの追加などすべての変更を、実際の仕上がりの状態を見ながら調整できるので編集画面とプレビューを行き来する必要がありません。レスポンシブ対応にかかる時間もかなり節約できます。
5.バグフィックス、更新頻度が高い

最新のWordPress本体の仕様、Elementorをはじめとするプラグインの最新版との互換性が保てるように、更新頻度も高めです。またユーザーが多いので、バグフィックスもしっかりしていると感じます。
前置きが長くなってしまいましたが、以降では、企業ホームページや自社サービスのサイト制作で特にお勧めしたいWordPressテーマを5つご紹介します。
厳選!おすすめWordPressテーマ5選
1.総合的に使いやすくてデザインセンスが良い The Gem

ページビルダーはElementorとVisual Composerに対応しています。もともとはVisual Composerだけでしたが、その後Elementorにも対応し、今はElementor対応のほうを前面にアピールしています。
コーポレートサイト向けに加え、ショップやITサービス、建設、不動産、ファッション、レストラン、などなど様々な業種に向けたテンプレートが400以上も用意されています。
このThe Gemの特長のひとつは、THEGEM BLOCKSと呼ばれる機能です。これを使うと、ファーストビューや機能一覧、お客様の声、投稿一覧、ギャラリーなどなど、あらかじめデザインされたありとあらゆる「ブロック」(いわばセクション)を組み合わせてページを作っていけます。各セクションのデザインに悩むことなく、サクサクとおしゃれなページが仕上がっていく感じです。
このテーマを使って3年前に(2019年に)あるITサービスのサイトを制作しましたが、いまだに社内外から好評を得ているサイトになっています。
2.最高のクオリティかつ日本人の感覚にもあうWordPressテーマ – Brisk

テンプレート数は現時点で34とさほど多くありませんが、ビジネス向けの落ち着きのあるテンプレートが多いのでご紹介しました。
Briskのよいところは、無料でお試し用のアカウントを発行してもらえることです。テーマオプションの設定や、Elementorの要素にどんなものがあるか、使い勝手はどうかなど、実際に触ってみれるのが素晴らしい。
シンプルでも細部がきれいに作れるテーマだと思っています。また、ポップアップを作成する機能がテーマに付属しているのもユニークな魅力の一つです。
テーマ独自のElementorウィジェットは200以上とかなり充実しています。THE GEMと同様、あらかじめデザインされたブロックも400以上用意されており、ノーコードで思い通りのページを作っていけるようになっています。
このBriskテーマの制作者は、Envato Elite Author、つまり、Themeforest販売会社Envatoお墨付きの制作者として認定されています。そういう意味でも安心して購入できるテーマです。
個人的に今一番注目しているテーマで、前回のサイト制作時に最後まで使うか迷った選択肢の一つでした。その時は結局、サイト依頼主がもう少し個性的なデザインを求めておられたので、次に紹介するBridgeになりました。Briskでのサイト制作も是非やってみたいと思っています。
3.個性のあるサイトを目指すならBridge

Elementor使用の235以上のテンプレートが用意されています。あらゆるタイプ、テイストのサイトテンプレートがあって、良いインスピレーションを得られます。オリジナリティがあるサイトを作りたい方に特におすすめです。デザイン性は今回ご紹介するものの中で一番だと思います。
私はこのテーマを使って「カッコいいサイトをお願いします!」という注文のもと、あるテニスクラブのサイト制作をしましたが、オーナーさんだけでなく生徒さんからも「見やすくて格好いい!」と好評をいただきました。
テーマオリジナルのElementorウィジェットも豊富です。ただし、前述のThe GEMやBriskのようにデザイン済みのブロックというものはありません。
4.Themeforestで超人気。おすすめテーマに必ず入る鉄板WordPressテーマ BeTheme

こちらはThemeforestでもトップ5に入るかなり人気のWordpressテーマです。いろんなサイトでおすすめWordPressテーマとしてピックアップされています。BeThemeには独自のビルダーBeBuilderが付属しているのですが、Elementorにも完全対応しています。
Elementorに対応したサイトテンプレートは200以上。テーマ独自のElementorウィジェットは50以上あります。
ただBeBuilderのほうをやはり全面的に推しているので、「このBeThemeのテンプレートの中にどうしても使いたいものがあった!」という場合や、BeBuilderを使ってみたい方はこのテーマを使うのがいいかなと思います。
ここまででご紹介した4つのテーマはThemeforestという有料テーマ販売サイトのものです。運営会社Envatoの品質管理チームによってレビューされ、審査が通ったテーマのみがThemeforestで販売されています。
さらに、すべてのWordPressテーマは、購入者からの評価やレビュー、WordPress本体や主要プラグインに対応しているか、最新バージョンに対応しているか、最終更新日はいつか、などの情報が必ず掲載されています。
テーマの購入前にクオリティを確認できますし、デモサイトで数あるテンプレートを見ることができます。デザインの雰囲気や方向性などが合うものを選ぶことができるのでおすすめです。
5.サイトの量産が必要なら検討したいテーマ Astra

最後に少しライセンス体系が違うAstraというテーマをご紹介します。このテーマはElementorが推奨しているテーマでもあり、無料版もよく(100万回!)利用されています。無料版のAstraのダウンロード画面を見てみたのですが、★5つの評価が圧倒的に多くて(2022/8/10現在で4934)びっくりしました。
ウェブサイトをいくつも制作するような場合は、毎回使うテーマが変わると、使い始めの数日が結構しんどかったりします。テーマごとに管理画面のUIや、使えるウィジェットの種類、テーマオプション設定などなど、色々違うところがあるので…。テーマ購入日のハイテンションから一転して、慣れてくるまでの2,3日はガーっと気分が落ちたり(笑)
いろんなテーマを使うのが好きな方も多くいらっしゃると思うので、そういう方はいいのですが、「できる限り効率よくサイト制作をしたい」と思う方は、一つテーマを決めて、無制限に使えるライセンスを購入しておくと、サイトの実装の最初のとっかかりがスムーズになると思います。
このAstraの有料版(Astra Pro)は、メガメニューやヘッダーのカスタマイズなど、無料版にはない機能が使えて、かつ、無制限のサイトに使えます。Astra ProとElementorウィジェット、180以上のサイトテンプレートがセットになったEssential Bundleというプランを使っていますが、色んな雰囲気のサイトが作れるのに管理画面側の扱いが同じなので、不要なストレスを感じずにサクサクと作っていけます。
年払いのサブスクタイプと買い切りタイプがありますが、買い切りだと価格もそれなりになるので、一度無料版を入れてみて雰囲気や使い勝手が気に入ったら有料版の購入を検討するのがいいかと思います。
以上、企業HPや自社サービスサイトを制作する際におすすめのWordpressテーマを5つご紹介しました。テーマ選びの参考になればうれしいです。
海外産のテーマは国産テーマに慣れてしまうととっつきにくく感じてしまうかもしれませんが、一度慣れてしまえば、作れるサイトの雰囲気やデザインの幅がぐっと広がります。ぜひ検討していただければと思います。
海外テーマだと、サイトの一部のテキストが英語のままになってしまって困る、と思う方はLoco Translateというプラグインを使えばごく簡単に日本語化できます。こちらの記事も参考にしてみてください。